普通に生活をしていると性病についてはあまり身近なものと感じていないかと思います。
しかし、最近は性病感染者が増えており、さらに厄介なことに無症状のまま感染を広げている可能性が高いのです。
そんな性病について、主な種類とその特徴について語っていきたいと思います。
性病検査キットについての記事も書いているので、気になった方はぜひ読んでみてください。
HIV
HIVは最も有名な性病の一つだと思われます。
HIVというのはヒト免疫不全ウイルスという英語の略で、実は病気の名前ではなくウイルスの名前になっています。HIVによって発症する病気がAIDSとなっています。SARS-CoV-2とCOVID-19みたいな感じです。
HIVはリンパ球という免疫にかかわる細胞に感染します。感染すると段々とそれらが破壊されていき、最終的にAIDSを発症します。AIDSでは免疫がうまく働かなくなるため、色々な細菌やウイルスに感染するようになってしまいます。
HIVに感染してからの潜伏期間は非常に長く、短い人では半年ほど、長い人だと20年くらいになります。この間は無症状ですが、人にうつす可能性はあります。
HIVに感染する人は年間700人以上、AIDS発症患者は300人以上、となっています。しかし、これは判明分なので、本当はもっと全然多いはずです。
このHIVの厄介なところが「ワクチンが効かない」「根本的な治療法がない」ということです。そのため、予防ができず、1度感染したら完治できないのです。ただ、HIVが増えないようにすることはできるので、死ぬまでAIDSを発症しないようにすることは可能です。
HIVの主な感染経路は3つです。
1つ目は性交渉です。精液や膣分泌物にはHIVが多く含まれています。そのため、粘膜や傷口にこれらの液が触れると感染する可能性があります。
2つ目は血液感染です。HIV感染者の使った注射針を使いまわしたり、輸血を行なったりすると、HIVが直接血液中に入る可能性があります。もちろん基本はこれらは起こらないように対策されていますので、現在はほとんど起こらないです。
3つ目は母子感染です。血液が出産時に胎児と混ざったり、母乳に含まれているHIVによって赤ちゃんに感染したり、ということが起こりえます。ただ、HIVに母親が感染していたとしてもきちんとした対策を行なえば赤ちゃんへの感染を防ぐできます。そのために、検査が大事になるのです。
HIVは発症すると怖い病気ではありますが、感染力は非常に低い病気です。普通に生活しているだけではまず感染することはありません。しかし、潜伏期間が長く無症状で感染を広げる可能性があるので気をつけなければならないです。
梅毒
梅毒も有名な病気の1つです。昔は治療法もなく非常に恐れられていた病気で、吉原遊郭でかなり流行したとも言われています。
梅毒はHIVに比べても感染力は強く、また最近では感染者数も顕著に増加傾向です。年に7000人程度が新たに感染したと報告されています。
症状は、まず性器にイボのようなものができることから始まります。ここで気づくことができれば良いのですが、痛くないということもあって放っておいてしまう人が結構いるそうです。感染があってから大体3週間後くらいで出てくるらしいので、心当たりがある場合には特に注意が必要です。
さらに症状が進んでいくと全身症状が出てきます。熱が出て、身体に様々な発疹が出てきます。この時期では、肝臓や腎臓などの臓器にも障害が出てき始めます。さすがに異常が起きていると感じて病院に行く人がほとんどかと思います。
しかし、この状態でも放っておき続けると心臓や脳などの重要な臓器に重篤な合併症が出始め、最終的には死に至りうります。
治療はペニシリンなどの抗菌薬で行い、現在では治療ができるものになっています。その治療のためにも早期発見はやはり大事になってくるかと思います。
淋菌・クラミジア
これらは感染者数が多く、感染率も高い2つの性感染症になります。淋菌は年に8000人ほど、クラミジアは3万人ほどが報告されています。さらに症状がないということも結構あるので、性病検査キットなどできちんと調べておきたい病気になります。
症状がある場合には、どちらも排尿痛があり、女性ではそれに加えて帯下や腹痛などが見られます。淋菌のほうが症状が強い傾向はあるそうです。
これらの感染症の怖いところとして、不妊に繋がる可能性があるということが挙げられます。気づかぬうちに妊娠ができなくなっていたという状況は想像するとかなり怖いですね。
現代では抗菌薬を使えば治すことのできる病気なので、症状が進む前に早めに発見しておくのが良いと思います。
まとめ
性感染症は年に何万人もかかりうる病気です。普通に男女交際をしていくだけでも感染する可能性があります。
しかし、どれも早めに発見すれば現代の医療であれば治すことができます。医者にかかるのは恥ずかしいという場合にも匿名でチェックできるキットなどもあるので、そういうものを利用してきちんと早期発見していきましょう。
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