東大医学部生のおすすめする本

このブログでは、私が読んだ一般図書の中でも勉強になったと感じるものを紹介していっています。今回は、その中でも特に読んでほしいものを5つまとめました。

一般図書の紹介のページでは、できるだけ客観的に本の紹介をしていっているのに対して、このページでは私の感想なども入れていっています。私の感想も伝えつつ、どういう内容かを簡単に説明していっています。

それぞれのタイトルの部分をクリックすると、その本の紹介ページに飛ぶので、そちらもぜひ読んでみてください。



予想通りに不合理

この本は、行動経済学について述べた本となっています。行動経済学は、簡単に行ってしまうと「心理学と経済学を組み合わせたもの」というイメージで捉えていただきたいです。

人間は合理的に動くものと考えがちですが、客観的に考えると不合理な行動を多くとっています。その例をたくさん挙げているのがこの本です。

私は心理学検定を受けてヒルガードの心理学を読んだ後にこの本を読みました。心理学の一般的な勉強では学べないような人間の面白い行動をここでは見ることができました。心理学という学問を学ぶこと自体も私は楽しいと感じているのですが、人間が実際に不思議な行動をしている例というのを見られるというのはまた違った楽しさがあると思います。

心理学を学んだことがある人、心理学を学ぼうと考えている人、心理学にちょっとだけ興味がある人、全員にとりあえず手に取ってほしい1冊となっています。

統計でウソをつく法

この本は、いかに普段私たちが数字というものに惑わされており、間違った方向に導かれているのかというのを書いた本になります。

どうしても人間というのは数字を見るとそれは信用できるものだと感じてしまいます。これは私自身もかなり感じることで、数字を見ると結構簡単にその情報を信用してしまいがちだなと感じます。でも、数字自体は全くウソをついていなくても、数字の与える印象はかなりウソをついていることがあります。

私は統計を結構本気で学んだことがあります。大学でも習いましたし、統計検定というものも受けたことがあります。そこで統計の色々な手法を学ぶことができたとは思いますが、この本はそういう手法ではなく、一般社会においていかに人を騙しているかに焦点を当てて話しています。

統計に関する知識が全くなくても読める本です。数字に騙されているなんて感覚はないという人ほど手に取ってほしい1冊となっています。

今さら聞けない科学の常識

この本は、様々なジャンルから集められた約100個の科学単語について、それぞれ簡単にどういうものか説明しているものとなっています。

ネットを眺めていると色々な単語が飛び交っています。それもあって、私たちは色々な言葉を聞いたことはあると思います。しかし、それらについて説明ができますか?私はこの本を読んだとき、実は自分は知識不足なんだなと感じさせられました。

聞いたことがあるだけで、それがどんなものなのかは知らなかったり、全然勘違いしていたりというのはよくあることです。私は受験勉強で物理や化学は結構勉強しましたし、医学部生なので生物関連もそれなりに知識があります。しかし、そういう勉強に出てきていないけどよく聞く言葉については、結構無知でした。

常識として知っておきたい単語ばかりです。最低限の科学知識としてこれを読むことは必須だと思います。最低限知っておくべきだからこそ「今さら聞けない」というタイトルになっているわけですね。ぜひこの機会に知ってもらいたいです。

キリン解剖記

この本は、東大理系女子が研究対象としてキリンを選び、その謎を解明していくまでの過程をつづったものです。

世の中には色々な研究の過程を記した本がありますが、その中でも特にこの本は普段研究に携わっていない方でもすごく読みやすい本となっています。理由としては、題材がキリンの解剖というわかりやすいものであること、一般の向けに書かれていること、の2つがあります。

研究っていうのは、最初に題材を決めなくてはなりません。これは結構迷うもので、知識がない状態から始めていかなければならないからです。この本では、研究の細かい内容よりも、研究題材を決めたり、研究していく中での葛藤や喜びだったりを中心にしています。それも読みやすさに繋がっていると思います。

研究というものを身近に感じられる本です。研究に少しでも興味を持っていたら1度読んでみてほしいです。

生物から見た世界

この本は、生物がどのような感覚を使って、どこに意識を向けながら生きているのか、というのを書いている本となっています。

この本は原著がかなり昔に書かれているもので、科学の古典といわれる類のものです。それもあって少し硬い印象を抱いてしまうかもしれません。しかし、書いている内容は非常に面白いものだと感じました。

あんなにのろまで動かなそうなダニが犬とかにどうやってくっついているのだろう、などと気になったことはありませんか?普通に考えて、草から落ちて犬の体に乗ったからといって、そこにしがみつくという反射が簡単にできるとは思えません。転がり落ちてしまいそうです。

このような疑問も生物がどのように世界を見ているのかが分かれば、ある程度解決できるようになるはずです。

他の生き物がどのように世界を見ているのか気になるという人、単純に新たな世界を味わってみたいという人、におすすめです。





まとめ

面白い本を通して学びを得たいと考えている人に本当にお勧めできる本たちです。ぜひ1冊手に取ってみてほしいです。

これらのほかにも図書の紹介をしているので、そちらもみていただけたら嬉しいです。